土屋きみやす−ツッチーレポート

2008年07月の記事

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2008年7月31日(木) 00:03

2008/07/31 00:03

前々回(北海道報告の2)、講演の中で指摘した具体例を3つ挙げました。
 その説明と実態など。

 1つ目は「可否同数の際、議長裁決のスタンスは本来は現状維持の原則から消極すなわち“反対”にすべき」ということ。
 住民の代表である議員のスタンスが可否同数ということは、それだけ住民の意思が拮抗しているということになるので、ここのところは現状のまま、すなわち反対というのが“議事を審議”したり“チェック”する立場のスタンスであるべきであるという解釈。
 (もちろん、かって河野謙三議長が政治資金規正法か何かで賛成した例もあるし、いけなくはないんですけど・・・・・・。)
 そういう事実が続くと、結局“従属”しているとか、単に“追認機関”と揶揄されるようになるのだそうです。
 或る地方議会では、「せっかく組織変更の時には(その実態はお粗末でも)ギリギりで否決したのに・・・」、と言われている。

 2つ目の予算の分割付託の件。
 私が議員時代、当時のK島T義議長を始めとする全議員に議会改革の建白書(私も使用語が古いねぇ〜)を送った数項目の中で、「予算特別委員会や決算特別委員会の設置」を提案したが、その時の話は「だいたいこういうものは会派の総意として出すものだ。そしてそれを代表者会、議会運営委員会に諮って決めるものだ」と言われた。
 正式な回答は無く、生意気だと聞こえてきただけ。
 そして今だに、分割付託のまま。

 3つ目は、20年以上ずっと区画整理や再開発に関する特別委員会と基地対策の特別委員会の議会をイメージして、問題提起いたしました。

 北海道の15町の特別委員会に関しては聞きそびれましたが、どこも予算・決算は特別委員会で審議しているとのことでした。

 暑い季節に、暑苦しい話でスミマセン。
 聞き流す、ではない、読み流してください。

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2008年7月23日(水) 10:40

2008/07/23 10:40

 7月22日、東京工業大学大学院修士課程の竹内彩乃さんと博士課程の村松晶子さんという方が、私へのインタビューにおいでになりました。

 竹内さんが修士論文のテーマとして“協働条例の運用”についてそれぞれの自治体での仕組みを分類し研究した結果、「大和市新しい公共を創造する市民活動推進条例」を対象にするというもので、私に対する7項目のインタビューを用意して来られました。
 個人の大学院での研究テーマであり、これからドイツにも留学しての比較研究もされるとうことなので、伺った今までの研究の背景、研究対象、調査概要、研究内容などの詳細な紹介は差し控えますが、その成果(修士論文)を読ませていただく日が楽しみです。

 私の市長在任中の12年間が、これからの自治体の在り方を考察・模索する上でのモデルとして充分に研究対象になる事は、先日の北海道での講演依頼も含めて、識者には生き続けているようである。

 なお、博士課程の村松さんは、お若い頃(失礼!今もお若いですが)既に東工大で修士課程は終了し、ご主人のお仕事の関係や子育て、社会人としてのお仕事を経て、現在、博士課程の研究をされている方とのことです。

 (去年までの)大和市の行政実例をフィールドとして、私の自治理論や理念を数時間お聞きいただき、私も客観的な“土屋市政”の評価をお聞きし、とても心地よい時間を共有いたしました。

 最後にはお二人と記念写真を撮らせていただきました。
 (クーラーのない古い日本家屋で、暑くてごめんなさい)


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2008年7月17日(木) 12:40

北海道(2)

(空知町村議会議長会議員研修会 2008・7・11 秩父別町にて)
 
   演題『自治の興廃は地方議会にあり』レジュメ。 

講師 大正大学招聘教授・前大和市長
      土  屋  侯  保
1. 議会とは何か? 
  地方議会は議院内閣制の議会ではない。
  首長公選が意味するものは?                
  議会は二元代表制の一翼を担っているか?
  
2. 議会とは無くてはならないものなのか?
  地方自治法 第94条の意味するものは?       (資料 1.)
   本条の解釈。                    (資料 2.)

3. 執行側と議会はくるまの両輪か?
  直接民主主義志向か、間接民主主義志向か?       (資料 3.)
  直接民主主義は議会軽視か?
  自治基本条例に見る比較。               (資料 4.)  

4. 議会の果たす役割とは何か?
議員提出議案による条例の制定をしているか?
議案(予算・決算等)の審議におけるスタンスは?
政策提案をしているか?
議会運営、討論などのスタイルが教条主義になっていないか?

5. まとめ。
    “議会のない民主主義はない”


 7月11日の北海道空知支庁管内町村議会議員研修会では、「自治の興廃は地方議会にあり」という演題で、このレジュメに従って講演を行いました。
 レジュメの2(資料1と2)の「町村集会」に関しては、「もし皆さんの議会が解散して町村集会にしたら、日当制にした福島県矢祭町議会や定例会の通年開催を全国で最初に実現した北海道白老町議会や議会基本条例を制定し、積極的にまちに出ている栗山町議会以上のインパクトがありますよ」と問題提起しました。
 このように、昨今地方議会の存在が問われており、その問題点もレジュメの4を説明しながらお話しいたしました。
 とりわけ、
 @ 可否同数の際、議長裁決のスタンスは本来
   “原則現状維持=消極→反対”なのに、賛成をするから、
   追認機関とか従属機関になってしまう。
 A 本来、予算は一体のものであるのに、
   会議原則を無視して法令で認知されていない分割付託を実施している   ことは問題ではないか?
   (さいわい、空知支庁管内の各町は予算特別委員会で対応している   らしい)
   また、決算こそ重視すべきである。
 B 特別委員会の常態化は問題である。
 などなどの話をした。

 その他、様々な問題提起や提案をさせていただいたが、さすがに議員さんたちと議会事務局の皆さんであり、熱心に聴いていただいた。

(空知町村議会議長会議員研修会 資料 1.)


 地方自治法 第94条  [町村総会]

「 町村は、条例で、第89条の規定にかかわらず、議会を置かず、選挙権を有する者の総会を設けることができる。」

  
  同    第95条  [町村総会に対する準用]
 「前条の規定による町村総会に関しては、町村の議会に関する規定を準用する。」


(参考)
地方自治法 第89条 [議会の設置]

 「普通地方公共団体に議会を置く。」

 日本国憲法 第93条  [地方公共団体の機関、その直接選挙]

(1) 「地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する。」
(2) 「地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。」


(空知町村議会議長会議員研修会 資料 2.)

 地方自治法第94条他の解釈。
昭和二十一年の第一次地方制度改革によって、町村制第三十八条第一項が次のとおり改められた。
 第三十八条 特別ノ理由ある町村ニ於テハ町村条例ヲ以テ町村会ヲ置カズ、選挙権ヲ有スル者ノ総会ヲ設クルコトヲ得。
本条は、昭和二十二年の地方自治法改正によって、現行の条文のとおり規定されて以来改正は行われていないが、当初の政府原案は旧制度を踏襲して次のようなものであった。
第九十五条 特別の事情がある町村においては、条例で第八十九条の規定にかかわらず、議会を置かず、選挙権を有する者の総会を設けることができる。
 2.町村総会に関しては、町村の議会に関する規定を準用する。

 これに対して総司令部は、「特別の事情がある町村」に限り町村総会を設けうる制度を改め、町村は、“特別の事情の有無にかかわらず、これを設けうるもの”とするように修正要求を行った。しかし内務省は、このような特殊な制度を一般化することは適当でないとして、修正要求を受け入れなかった。だが、衆議院において、特別の事情の有無にかかわらず町村総会を設けることができることとし、政府原案の第九十四条と第九十五条とに分け、現行条文のとおり修正された。

憲法等との関わりについて。
まず、本条には「第八十九条の規定にかかわらず」とあることから、町村総会は、選挙権を有する住民によりその地方公共団体の意思を決定する機関であり、同時に憲法第九十三条の求める“議事機関”であるといえるので、当然、憲法にも抵触しない。
 むしろ、住民の意思を端的に、よりいっそう的確に表現しうる町村総会のほうが憲法第九十二条の「地方自治の本旨」に、より適うものといえる。

なお、第二十二次地方制度調査会答申(平成元年)が「町村総会の活用」の項を立て、「小規模町村がその判断により、町村総会の制度が活用できるよう、検討する」と述べ、地方分権推進委員会第二次勧告(平成九年)が、「国は、小規模町村が地方自治の一つのあり方として、条例により町村総会へ移行できることについて周知する」ことを盛り込んだ意味は少なくない。

(参考資料:『逐条研究 地方自治法 U 議会』(財)地方自治総合研究所 監修)

(空知町村議会議長会議員研修会 資料 3.)

 「ロック (John Locke)」(1632〜1704)
 イギリスの哲学者・政治思想家。経験論の代表者。
 主著『人間知性論』は近世の経験主義的認識論の端緒を開く。
 政治論では家父長主義と専制政治に反対し、「政府は各個人の自然権を守るために人々の合意により設立されたものであり、その改廃は国民の手中にある」と説き、フランス革命やアメリカ独立に大きな影響を与えた。
 他に『市民政府論』『寛容について』などを著す。

例)「 〜 結論はこうである。各個人が社会を取り組んだ時、これに与えた権力は、社会が存続するかぎり決して個々人に復帰することはなく、いつまでも共同体の手に残るであろう。何故なら、これなしには共同体はあり得ず、国家はあり得ず、それは原始の協定に反することになるから。云々」
(ロック著『市民政府論』第十九章243より抜粋・岩波文庫)

 政治形態の思想としては信託統治、議会エリーティズム、議会主権、などの考え方(間接民主主義)が近い。
(小原隆治成蹊大学教授の講演・書評より一部引用)

 「ルソー (Jean−Jacqes  Rousseau)」(1712〜1778)
フランスの作家・啓蒙思想家。ジュネーヴ生まれ。
 『人間不平等起源論』『社会契約論』などで、民主主義理論を唱えて大革命の先駆をなすとともに、『新エロイーズ』などで情熱の解放を謳ってロマン主義の父とよばれ、また『エミール』で自由主義教育を説き、『告白』では赤裸々に自己を語った。

 例)「 〜 だからわたしはいう。主権とは一般意思の行使にほかならぬのだから、これを譲りわたすことは決してできない、と。またいう、主権者とは集合的存在にほかならないから、それはこの集合的存在そのものによってしか代表されえない、と。権力は譲りわたすこともできよう、しかし、意思はそうはできない。云々」
             (ルソー著『社会契約論』第二編第一章より抜粋・岩波文庫)

 「樫の木の下の民主主義」、できるだけ小さな政治単位ですべての市民が参加して物事を決める、主権は市民の側にある、といった考え方(直接民主主義)が近い。
             (小原隆治成蹊大学教授の講演・書評より一部引用)
        

(空知町村議長会議員研修会 資料 4.)

自治基本条例に見るルソー型とロック型の比較。
(大和市と多治見市の場合)
 

〜 そこで比喩的にいえば、国レベルでは間接民主制本位のロック型、自治体レベルでは直接民主制本位のルソー型と振り分けて、複数信託あるいは契約論を再構成する理論的可能性はありうるし、今後、それは検討に値する課題といってよいのではないかと考える。
 信託あるいは契約の基本理論をどう構えるかは、自治基本条例をどう書くかという実際的な問題に直結する。かりに自治体を純粋ルソー型の民主政体とイメージした場合、大和市の条例が市の定義で「住民、市議会及び執行機関によって構成」(第3条3号。なお、つくる会提出の条例素案では「市民」となっていたものを条例案で「住民」と修正)されるとしているのは、そのイメージに適合的である。〜
           ―  成蹊大学 小原隆治法学部教授による
『ドキュメント・市民がつくったまちの憲法』書評より抜粋 ―
(「行政管理研究」2006/3 113)
 

 〜 いま述べたような直接民主制本位のルソー型自治基本条例をしくむところと、他方では間接民主制本位のロック型自治基本条例をしくむところとの二手に分かれていくのではないか。
 にわか勉強したところによると、たとえば岐阜県多治見市の自治基本条例では「協働」という言葉を一切使っていません。住民が参加もするけれども、日常的には長と議会を監視するコントロール中心の自治基本条例ではないかとわたしは読みました。つまり、ロック型条例に向かった一つの例だということです。〜
           ―「第22回自治総研セミナーの記録」
成蹊大学 小原隆治教授の講演
「自治体政治システムを問い直す」より抜粋 ―
             (「自治体の政治と代表システム」・自治総研ブックレット5) 

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2008年7月16日(水) 12:31

北海道

 7月10日から北海道に行ってきました。
 10日は招待いただいた議会事務局の方が空港に迎えに来て下さり、そのまま全国初の議会基本条例で有名な栗山町に。
 月2回にまとめて受ける視察を傍聴。
 最後にコメントを求められたので「最初に条例を制定してもよし、さまざまな実践を積み上げた後に条例を制定をしてもよし、すなわち帰納法か演繹法でぜひ議会基本条例を。」とコメントしました。
 11日は空知管内15町の議会議員さんと事務局の方々に講演をしました。(報告は次回のブログで)
 講演終了後、札幌まで送って頂きました。



 12日はゴルフ、13日は岩見沢のジャズ・フェス(写真)に行き、大いに北海道を楽しみました。
 14日は羽田から相模原市橋本に直行、兄弟デイオ「狩人」から独立した加藤高道さんのライブの司会をしました。
 大盛況で大成功の夜でした(これもいずれブログで報告いたします)。

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2008年7月11日(金) 13:32

ウクレレ(3)

ウクレレ(3)

 雨のフリーマーケットで、知り合いの方だったので買いました。
 中国製(?)の殆ど新品。まあ、一回の昼食代位の値段でした。

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