土屋きみやす−ツッチーレポート

2009年2月25日(水) 00:00

2009/02/25 10:29

 映画「おくりびと」がアカデミー賞外国語映画賞を受賞した。
 快挙である。

 家内は去年のうちに友人と観ており、「良い映画だから観てくれば?」とずっと言っていた。
 私は、昨年末ハワイへの行き帰りの飛行機の中で何度も観てしまったので、その後も行きそびれていた。
 「何度も」というのは、御承知の通り機内の映画というものは機内アナウンスで中断したり、途中から見たりするからである。
 従って、同じところは何度も見たが、観てない場面も何カットかあったようなのである。
 そして改めて映画館に行くかどうか考えると、ほとんど観ているという結論に達する。
 なので、行っていない。
 (そのうちTVでやるだろう)とも思ってしまう。

 それにしても、良い映画であった。

 私が先ず一番に知りたかったのは、その原作である。
 その気持ちに最初に答えてくれたのはサンケイ新聞あたりからであろうが、受賞の翌日だった。
 青木新門という人の『納棺夫日記』とのことだが、この人とこの作品に注目し、15年かけて映画に仕上げたモックンの着眼点と執念、そして滝田監督をはじめとする関係者の大きな力の結集なのであろう。

 私が原作を知りたかったのは、物書きの端くれとしての興味と共に、納棺を生業とするその仕事に関心があったからである。

 以前、私の経営するメンズ・ショップの素敵なお客さんで湯棺を生業とする方がいた。
 もちろん仕事に対する偏見など私には毛頭無く、逆にいろいろと人の死や葬儀のことなど関心があり、訊いたり、話したりした、良いお客さんで友人であった。
 そんなお付き合いだったからか、私の父が大和市立病院で亡くなったとき、御夫婦で我が家に来て下さり、「土屋さんのお父さんですから、無料で湯棺をさせて下さい」と申し入れてくれた。
 私は(もちろん料金をお支払いして)お願いしようと思ったが、姉たちが反対したので、仕方なく鄭重にお断りした。
 以来18年、このご夫妻には会っていない。
 父にも湯棺をしてやりたかったと何度も思い出す。

 特に「おくりびと」が話題になるたびに、「私はお願いしたいのですが、姉たちが反対してまして・・・」といって断った時の、悲しそうなご夫妻の顔を思い出す。

 母が急性骨髄性白血病に侵され北里大学病院で亡くなったとき、病院側から「今後の医学の研究と発展のために」と献体を申し入れを受けたが、この時も姉達に反対され、お断りした。

 今でも、両親はどちらを希望しただろうかと、親の気持ちを時々考える事がある。

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