土屋きみやす−ツッチーレポート

2016年2月16日(火) 14:02

甘利事件について。その3.

 最近の甘利事件報道には驚くばかりである。
 連日のように、これでもかこれでもかと甘利事務所の“あっせん利得”の実態が衆議院予算委員会やマスコミから(週刊文春以外も)出てくる。
 秘書の信じられないようなURへの働きかけや、業者への見返りの要求内容が明らかにされており、辟易している。
 本来なら「甘利さんが気の毒」とか「本人が第一の被害者」と思いたいのだが、やはり甘利さんが秘書のリードに何の(正悪・正邪・コンプライアンス・更には常識さえも)判断なく「大臣室に私人(それも業者・それもトラブルの調停を依頼してきた業者)を招き入れたこと」と、「更には大臣室で現金を受け取ったこと」の罪は大きい。これは地検特捜部の動きや判断を待たずとも、一般的な常識からも、議員や大臣の行動として許される範囲からも、大きく逸脱している。

 ところで、(平成7年の市長選挙で大変お世話になったのに土屋は・・・)と思いながらこの「ツッチー・レポート」を読んで下さっている方もいらっしゃると思いますが、政治や選挙の世界は、お互い様、相身互(あいみたがい)のところもあるのです。
 もしあの時に市長に私が当選していなかったら、おそらく大和は冨澤代議士・石川市長・安藤県議の図式になっていたと思いま す。
 甘利さんにとって、父祖伝来の地元厚木には亀井善之さんが、自宅(相模原小山)のあった相模原には藤井裕久さんが、藤沢では葉山峻さんがいて、第13選挙区で出る他なかったのでした。私が当選したからこそ、その後の甘利代議士があったともいえるのです。
 私が市長になった翌年のお正月、甘利さんが皇居での新年会(?)の帰りに我が家にお寄りになり、宮内庁のおせち料理をそっくり置いて行かれましたが、そういった意味でのお祝いだったのかもしれません。
 後にも先にも天皇陛下ご下賜のおせち料理を頂いたことはこの時だけで、今でも時々思い出します。

   ただその変わり身の早さが、ひと(他人)の心を考えてねえなあ、と感じることも多々ありました。
 さて、マスコミ報道の出色は現在発売中の「文藝春秋」3月号に掲載されている立花隆さんのコラム「安倍一強時代の陥穽」だと思います。
 文中の一部を引用させていただきます。

 ― あのようなお粗末な話に引っかかったのは、甘利事務所の人々が不用心か頭が悪いかのどちらかだろう。―
 ― 「あっせん利得処罰法」というものができて、ザル法の穴がふさがれた。そしたら内閣の重鎮中の重鎮ともいうべき人が、見事にそれに引っかかった。―
 ― 絵に描いたように、この罪の本質にピッタリ当てはまるケースなのである。―
 ― このケースを罰せなくて、あっせん利得罪で罰せる行為が他にあるかというくらい、 これは単純明快である。―

  このあとでは、トップとしてのレベルに程遠い安倍総理の情の甘さを憂いているが、ぜひ文藝春秋の本文をお読みいただきたい。

   最後に立花さんは、甘利オフィスの法律破りの口利きあっせん行為と本質的に似た行為として、最近の日本の一般道徳水準の弛緩(いわく、教科書検定の買収同然のこと、マンションの基礎杭のこと、大型バスの運転手の技量と経験不足のこと、廃棄処分の食品の販売のこと、)を例示している。

 さらに最後には、安倍さんの施政方針演説も、怪しい運転技能しか持たない運転手が日本国民みんな乗せたツアーバスを猛スピードで運転しているのと等しいものではないかとしている。
 運転手は安倍さんなのか?甘利さんもなのか?

 日頃私は大学で、幕末から明治の志士や政治家が如何に立派で、一人ひとりが思想や哲学、経綸を持った人々だったかを学生に教えているが、今の政治家には一人もいない。

 先日、某週刊誌(週刊文春ではない)の編集長から電話があり、また或る代議士が自宅まで訪ねてきたが、そういった嘆かわしい現在の日本の状況の話しをした。

written by kimiyasu [ツッチーレポート] [この記事のURL] [コメントを書く] [コメント(0)] [TB(0)]

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